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横浜 FINAL IMPACT
 2005年04月03日 神奈川・横浜文化体育館
第4試合 AAAWタッグ選手権試合 60分1本勝負
豊田真奈美 植松寿絵
×カルロス天野
[王者組]
輝優優
[挑戦者組]
(19分49秒、ランニングエルボーから片エビ固め)
植松組はニューコスチュームで登場。輝が髪の毛もドレッド風にイメチェンしたため、植松組は現役屈指のへ…いや、奇抜な頭のタッグチームとなった。
一方の豊田組は、ベルトを手に花道でポーズ。リングインすると、植松組にベルトを見せつける。
序盤から中盤は豊田の独壇場。ミサイルキック、磔キックで植松を吹っ飛ばし、輝のジャーマンには大魔神ポーズ。輝も豊田に投げられ、大魔神ポーズでお返しするが、豊田は構わずローリングクレイドルで大回転。しかし、豊田がサイクロンで担ぎ上げ、天野がトップからゴーンを叩き込むタッグ連携にもたつき、結果的には決まったものの、このあたりから王者組の呼吸に微妙な乱れが生じる。
豊田組は一度は植松組の場外狙いを阻止したが、再びリング下に落とされると、「決めるぞ場外」から戦場は場外へ。カウントが進む中、植松と天野は花道からステージへもつれ込み、天野が先に戻ろうとすると、植松はステージに隠していた自転車で追い抜きにかかるが、館内は「それは、普通に走ったほうが速いだろう…」という無言の突っ込み。
リングに戻ると、試合権利は天野と植松。別箇所で、豊田が輝に対してミサイルキックを狙うと、植松は身代わりになって豊田のミサイルキックを受け、吹っ飛んだ勢いを利用して、後ろにいた天野をそのままクルリ。植松の芸術技に虚を突かれた天野はヒヤリ。
最後は天野と輝の一騎打ちとなり、目まぐるしいエルボーと丸め込みの読み合い・切り返し合いが続く。バックを取った天野はタイガーからゴーンを狙うが、輝は空中でキャッチしてスモールパッケージ。輝のエルボー連打、垂直落下をクリアした天野は、続けて後頭部に豊田のミサイルを食らうが、何とその推進力で輝に突進し、強烈なゴーン。更にもう一発ゴーンを叩き込むが、輝は何とかキックアウト。フラフラの輝に、天野は助走をつけてトドメの一発を狙うが、輝はこれを間一髪かわすと、逆転のランニングエルボーをカウンターでカチ食らわしてカウント3。
これにてAAAWの最終タッグ王者は植松組に決定。植松はしっかりと上下を確かめてからベルトを巻いた。バックステージでは、いつもは無口な輝が“らん・うえまつ”への想いを吐露。それまでキャラを貫き、安っぽい悪態をついていた植松が、輝の真実の言葉に、思わず泣き崩れた。
セミファイナル AAAWシングル選手権試合 60分1本勝負
×里村明衣子
[王 者]
アジャ・コング○
[挑戦者]
(20分47秒、裏拳から片エビ固め)
復帰第2戦にしてタイトルマッチに臨んだ里村は、コンディションを確かめるように静かな立ち上がり。
しかし、アジャは里村の腰に狙いを定めると、ハンマーパンチ、逆エビ、キャメルと、地味ながらも強烈な技で、容赦なく攻撃を一点に集中。更にアジャ缶、アジャ缶上への垂直落下、ダイビングプレスと里村を圧倒する。
苦戦が続く里村は、オーバーヘッドで反撃。そして腰の痛みをこらえてアジャの巨体を担ぐと、どよめきの中、一気にデスバレー。返したアジャは逆にお返しのデスバレーを狙うが、里村は後方に着地し、ドラゴンスリーパーからスリーパーで絞め上げる。アジャは長時間絞められながらも体を入れ替えると、強引に里村を担いでデスバレー。しかし、里村はデスバレーを食らった状態のまま、腹固めに切り返す。
エスケープしたアジャは、里村にバックを取られると、いきなり巨体を浮き上がらせ、里村のお株を奪うオーバーヘッドを初公開。まさかの一撃に場内がどよめく中、続けて裏拳を叩き込む。ところが、里村も裏拳を踏ん張り、逆にアジャに裏拳。続けてヒザをついたアジャにスコーピオを叩き込み、当たりが浅いと見るや、胸元への強烈なミドルでコーナーに追い込み、ロープを踏み台にもう一発スコーピオ。
両者フラフラの中、アジャは裏拳を返されると、コーナーに上りダイビングエルボー。里村はこれを食らいながらも下からアジャの腕を取り、アームバーで絞り上げる。しかし、アジャは悶絶しながらも徐々に体を入れ替えると、ヒザを支点に強引にストレッチマフラー。里村の腰が捻じ曲がり、館内からはアアーッ!と声が上がる。
里村が何とかエスケープすると、両者ダメージで立ち上がれず。アジャは中腰のままグローブを外すと、倒れこむように回転して素手裏拳。これを里村が2で返して気力で立ち上がると、アジャは絶叫しながら里村を指差し、2発目の素手裏拳を叩き込んでカウント3。
最終王者にして、AAAWシングル史上最多の3度目の戴冠を果たした。
試合後、アジャは「お前とのGAEAでの闘いはこれが最後だ。しかし、お前とオレがリングに上がり続ける限り、闘いは終わらない。これからもお前を追い込む!」とマイク。
里村も「最後のGAEA魂を見せようと思ったけど、まだまだ修行が足りなかった。でも、これからもお前とは闘い続ける。何度でも挑戦する!」と返答した。

里村明衣子の歴史は、いつだって挑戦の歴史。
里村はアジャとの戦いを通じて、マスコミが興味本位で求めるフリーや移籍といった“立ち位置”ではなく、これからも心はプロレスラー、そして挑戦者であり続けることをリングで宣言した。


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