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GOD ONLY KNOWS
 2004年10月03日 東京・後楽園ホール
第1試合 シングルマッチ30分1本勝負
×林ひとみ Hikaru○
(6分41秒、スパインボム→体固め)
序盤から両者は意地の張り合い。体格を生かして、体をぶつけあう。
短期戦のポイントとなったのは、お互いのこだわりであるスパイン系の技。最後はHikaruの決め技・スパインボムを1で返した林が、前回フォールを奪ったスパインバスターで叩きつけ、体重をかけてのエビ固め。Hikaruはこれを何とかクリアすると、カウンターのスピアを決め、再びスパインボムで叩きつけてカウント3。前回の不覚のフォール負けの借りをキッチリと返した。
両者の恵まれた体格は、同世代では屈指のアドバンテージ。しかしながら、体格に頼ったか、試合が大技過多な方向にいってしまったのは残念なところ。
試合後、Hikaruはリング周りにいた長与、飛鳥、豊田らにシングルを要求するが、先輩勢はやんわりとスルー。
Hikaruが財産であることも、おいしい相手であることも認識はしているだろうが、この日の試合内容、そして前回もそうだったが“誰でもかれでもやらせろ”では、指名されたほうもテンションが上がらないのではないだろうか?
この空回りをも魅力とするかは、きっと、見る側のスタンス次第なのだろう。

第2試合 シングルマッチ30分1本勝負
×広田さくら GAMI○
(10分46秒、ウラカン・ラナを切り返して→エビ固め)
ノンコスプレの広田に対し、GAMIはチャイナドレスで入場。
「GAMIのコスプレやっても誰もわからないと思って、普通に出た」広田だが、これは1本取られたか。
序盤、GAMIの綺麗なサイクロンホイップに対抗し、広田もサイクロンホイップを繰り出すが、
巻き込みきれずにGAMIの体が顔面に落下。いきなり無駄なダメージを負う。
中盤、GAMIは拝み渡りを狙うが、足を滑らせ股間を痛打。これをあざ笑った広田は、高速拝み渡りで格の違いを見せつけようとするが、GAMIより豪快に股間を痛打し、女子プロにおける股間芸人の第1人者としての意地を見せる。
ロックミシンでペースを握った広田は、ムーンサルトを繰り出すが、GAMIの体を通り越して自爆。ならばとGAMIもムーンサルトを繰り出すが、今度は距離が足りず、GAMIも自爆。
東西バカ合戦は、広田のときメモからのウラカンを、GAMIが更に切り返して勝負あり。
両者は試合後も「二上美紀子!」「本名言うな!」と、初対決にして息の合ったところを見せた。

第3試合 タッグマッチ30分1本勝負
ダイナマイト・関西 デビル雅美
AKINO 輝優優
○AKINO(15分59秒、トルネードA→片エビ固め)輝優優×
輝とデビルは今となっては珍しい師弟タッグ。対する関西&AKINOは初タッグ。
関西組はなかなかのコンビネーションを見せ、前から後ろから輝をタコ蹴りにする。
一方の輝組はソツのない連携。しかし、中盤以降、デビルの動きがガクッと落ち、それにつられるように試合全体がもったりとした展開に。随所でAKINOがキレのいい動きを見せるが、再び試合のテンションが上がることはなく、最後はAKINOがトルネードAで輝を沈めて終了。

第4試合 タッグマッチ30分1本勝負
浜田文子 アジャ・コング
ライオネス飛鳥 植松寿絵
○ライオネス飛鳥(12分19秒、逆回し蹴り→片エビ固め)植松寿絵×
約一ヶ月メヒコへ遠征していた文子は、褐色の肌で登場。植松との手四つの攻防から、一本足頭突きで先制する。
例によってつかまった植松は、アジャに交代しようとリングを這いずり回るが、飛鳥組は逃がさず集中攻撃。
更に飛鳥は交代したアジャの巨体を担ぎ、タワーハッカーボムで叩きつける。
アジャ組はKAORUのチャチャでペースを取り戻すが、アジャがロープに飛ぶと、山田がアジャの足を引っ張り、お返しのアシスト。
最後は飛鳥のライガーボム、ラリアット、文子のスピンキックから飛鳥の逆回しを食らった植松がフォール負け。
試合後も、不在の更利位万の代わりとばかり、正規軍の全員ストンピングの餌食となった。

セミファイナル シングルマッチ45分1本勝負
×長与千種 シャーク土屋○
(5分45秒、有刺鉄線上へのラリアット→体固め)
試合は両者合意により反則OKルールに。
まさに水を得たシャークは、場外、イス、チェーン、有刺鉄線竹刀を駆使して試合を優位に進める。
長与は土屋の振り上げたイスをナックルで叩き落として反撃に転じるが、しかし、土屋はすぐさまチェーンで長与を絞首刑に。
最後は椅子に有刺鉄線ボードを渡し、その中に長与を叩き込んでカウント3。
試合後、土屋が飛鳥に握手を求めると、飛鳥は迷った末に土屋の手を握り返す。
…が、次の瞬間、土屋にエルボー!そして「クラッシュの間には誰も入れないんだよ!私の相棒は生涯、長与千種だ!」と、土屋の勧誘を完全拒否。
これに対し土屋は「よーく分かったよ!ずっと組んでろ!ボロボロにしてやるからよ!」

メインイベント タッグマッチ60分1本勝負
豊田真奈美 シュガー佐藤
カルロス天野 永島千佳世
×カルロス天野(20分47秒、前宙式フットスタンプ→片エビ固め)永島千佳世○
試合前、永島がマイク。
「天野、言いたいことはわかるよな?」
そして天野がコレ?といった表情でベルトを取り出すと「…ベルトじゃねぇよ!」
「お前、OZの賞金、山分けするっていったよな?それなのに、勝手にタイトル戦に1000万円賭けて…聞いてないんだよ!250万円返せ!」
続いてシュガーも「おかしくねぇ?今日、うちらが勝ったら、すぐ250万円振り込め!」
すると天野は「お金のことに関しては、豊田さんにも相談しないと…」
ところが豊田は泡を食って「知るかよ!私のお金は関係ない。そっちで勝手にやってくれ!」
OZに問い詰められ、豊田に見捨てられた天野(タッグ王者)は「ああ、分かったよ!でもな、お前ら負けたらな、お金はビタ一文振り込まないからな!」と逆ギレ。非公式ながら、試合は“250万円ずつ争奪マッチ”となった。
試合が大きく動いたのは、天野が永島に決めた15分過ぎのカウンターのカルロスゴーンから。
天野は一気にタイガーを決めるがカウントは2。永島も切り札・回転フットを繰り出すが、これは豊田がカット。
ならばと永島は雪崩式フランケンで追撃するが、天野はエビで返し、更なる永島のエビ返しも読んでジャックナイフでクルリ。うまい!
しかし最後は豊田のクインビーもカットでしのいだ永島組が、シュガーのライガーから永島の前宙フットにつないでタッグ王者からカウント3。シュガー、永島はそれぞれ250万の奪還に成功した。
これにて現在の資金状況は、豊田=750万、永島=250万、シュガー=250万、天野=250万。
もう一人、どう考えても黙っていなさそうな人がいるが…。

なお、全試合終了後、所属選手全員がジャージでリングへ上がり、木村社長がマイクで来春の団体解散を発表。
選手を代表し、長与が「残された半年間、選手一同精一杯ファイトすることと、各選手の今後については、リングにて報告する」と語った。

■ 負傷欠場選手:里村明衣子、KAORU、山田敏代、加藤園子