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NEW ENERGY#
 2004年09月20日 東京・後楽園ホール 観客動員数:1320人
第1試合 タッグマッチ30分1本勝負
ダイナマイト・関西 デビル雅美
林ひとみ Hikaru(全女)
○林ひとみ(9分41秒、スパインバスター〜エビ固め)Hikaru×
前週横浜でもタッグで激突した林とHikaru。この日はパートナーを関西、デビルに代えて対戦したが、両者の絡みは横浜に比べると少なめ。 関西はHikaruに対し、厳しい攻め。Hikaruの当たりの強いエルボーを胸で受け、容赦のないエルボー、キックで応戦。
終盤、関西はHikaruをとらえ、スプラッシュマウンテン。勝負ありと思われたが、Hikaruは地力で返す。
最後は林とHikaruの一騎打ちとなるが、関西が隙をついてHikaruにラリアット。続けて林が“その場担ぎ”スパインバスターから全体重をかけてのエビ固めで、もがくHikaruを押さえこんでカウント3!林はうれしいプロ入り初勝利を、格上のHikaruからマーク!
試合後、Hikaruがくやしさむき出しで林、関西、デビルにシングルをアピールすると、デビルはいさめるように説法マイク。しかし、このマイクで林の初勝利の余韻が飛んでしまったのは残念。

第2試合 シングルマッチ30分1本勝負
×広田さくら AKINO○
(10分15秒、ダイヤル固め)
広田は全身AKINOで登場。ガウン、水着、髪型はもちろん、特殊メークで顔まで真似る。
序盤、AKINOが顔面ウォッシュを決めると、広田はタワシを取り出し、リアル顔面ウォッシュで反撃。更に股間にタワシを装着し、ブロンコバスターを狙うが、AKINOにかわされ股間を痛打。その後もたわしを装着したままファイトを続けたため、前受身を取るたびに、いちいち股間に余計なダメージが蓄積するハメに。
中盤、広田はAKINOの手を取り、拝み渡り。AKINOが急に走ると、広田も拝み渡りのままロープ上をダッシュし、反対コーナーまで完走。無意味だが、凄ぇ…。続けて広田は三角飛びボディアタック。ポンポンとロープに乗り、軽やかに身を翻すが、もちろん自爆。逆にAKINOは、本家三角飛びをピタリと決める。
広田は珍しくサソリ固めを狙うが、ステップオーバーの方向を迷っているうちに返されて失敗。スワンの涙もロープで足を滑らせ、また股間を痛打。
最後は丸め込み合戦となり、広田のYEBISUからの回転エビ、ウラカン(失敗)、AKINOのマヒストラル、広田の逆さ押さえ込みから、AKINOのダイヤル固めでフィニッシュ。
ちなみにこのダイヤル固めは、昔、広田が“ローリングあづさ2号”の名称で使用していたことがあります。
試合後、広田はマイク。しかし、グダグダのままAKINOに渡し、AKINOは「どう締めろっつーんだ、コレ!」
それでも最後は仲良く記念撮影。この2人、組んでも面白いんじゃないですか。

第3試合 シングルマッチ30分1本勝負
×永島千佳世 シャーク土屋○
(15分39秒、ラリアット〜体固め)
※ZAP・Tの乱入から
試合は両者の意向により、場外カウントなし・凶器OKのルールに変更。
泰然自若でダルそうに入場する土屋に対し、永島はゼブラ柄のストリート・ファイト風コスに捕獲網を担いで登場。
しかし、試合は完全な土屋ペース。有刺鉄線竹刀・椅子・場外を面白いように使い分け、随所でラリアットを軸に、バックドロップ、パイルドライバーといったプロレス技を効果的に使用。
永島はフットスタンプ3連発で反撃し、ツッチーボムをウラカンで切り返すと捕獲網を投入。土屋の捕獲に成功したものの、そこから効果的なダメージを与えられず、逆に“絞り”のロープで首を絞められる。最後はラリアット、パワーボムから、突如ZAP・Tが乱入し、脳天を竹刀で一撃。トドメにラリアットを叩き込んでカウント3。

試合後、土屋は再び飛鳥を悪の道に勧誘。
「コイツ(ZAP)も暴れたいらしいんですけど、飛鳥さんももう一回、暴れないですか?いい軍団が出来ると思うんですが…」
これを飛鳥が拒絶すると、「そうですか。では、また来ますわ…」と、ZAPとともに退場。
それにしても、土屋の試合の異質な空気感は良くも悪くも特筆モノ。永島はその絶対的な世界に飲み込まれて、試合後のマイクも含め完敗。培ってきたヒールテクニックはほぼ通用せず、網も逆に“正しい悪い使い方”をレクチャーされる始末だったが、反則OKのルールに同意した以上、内容・結果に対する同情の余地はなし。通常ルールなら勝機は高いが…。

セミファイナル タッグマッチ45分1本勝負
長与千種 尾崎魔弓
ライオネス飛鳥 植松寿絵
シュガー佐藤 輝優優
○シュガー佐藤(13分34秒、雷電〜エビ固め)植松寿絵×
とにかくセコい尾崎組は、フクロ攻撃やロープはりつけ等、“3人がかり”を基本戦術に長与組を攻撃。
長与組が飛鳥の強烈な逆回し蹴り2発で局面を打開し、反撃に転じたかけると、今度は更利位万が乱入し、強烈なバッグファイアー。
更にビジネスバッグの中から、一回り小さいバッグを取り出して植松に渡し、ダブルのバッグファイアーを連発して、リングを一掃。
しかし、長与は植松の足を掴むと、右回転→左回転と、ドラゴンスクリュー2連発。更に強烈なワンハンドバックブリーカーで、植松の腰をグニャリと曲げる。
終盤はシュガーが大活躍。植松にボディアタック、裏投げと豪快な大技を連発するが、植松も隙を突いては絶妙な丸め込みを決め、あわやの場面を連発。最後も突っ込んだところをノド輪にとらえられ、高々と担ぎ上げての超滞空チョークスラムでマットに叩きつけられかけたが、寸前で切り返して一瞬の丸め込み。しかし、最後は雷電で圧殺されてカウント3。

試合後、再びシャークが登場。
「飛鳥さん、さっきの答えはどうなんですか?何でそんなことやってるんですか?あと、もう一人いたら暴れられるんだけど…ダメですかねぇ?じゃあ、いいや。もう一人どうしても暴れたい選手がいるんで連れてきました。出て来てください」
すると、青コーナーから…ダンプ松本が登場!これに長与がエキサイトし、乱闘寸前に。長与は「今、やってやるよ!上がれ!よく来たな、このデブ!黙ってるぐらいなら最初から上がってくるな!」とマイク。そして注目の飛鳥は「極悪同盟は全女から変わってないだろうけどな、ウチらはクラッシュ・ギャルズじゃなくてクラッシュ2000なんだよ!」と宣言し、長与と二言三言。そして、長与とシュガーを待つことなく、机を担いで一人退場。マイクだけを取ればヒール転向はなしと受け取れるが、最後の長与との間の微妙な空気は、ちょっと気になるところ。

メインイベント AAAWタッグ選手権試合=1500万円争奪マッチ=60分1本勝負
アジャ・コング カルロス天野
アメージング・コング
[王者組]
豊田真奈美
[挑戦者組]
×アメージング・コング(17分27秒、J.O.クインビーボム〜体固め)豊田真奈美○
豊田真奈美&カルロス天野組第15代王者並びに1500万円死守
1500万を賭けるはずの挑戦者組だが、天野は手ぶらで登場。続いて入場した豊田が1000万と500万、2枚の賞金ボードを手にして入場し、天野の頭を小突く。…天野、もしかして忘れたのか?豊田が500万ボードを渡すと、観客は爆笑。

試合は豊田が仕掛け、いきなり場外戦。一度は豊田がアメコンをとらえて足に狙いを定めるが、すぐに天野がつかまり、その後は防戦一方の展開に。天野は飛びつき十字で逆転を狙うが、アジャは空中でつかまえてアルゼンチンバックブリーカー。天野の背骨がミシミシと軋む。更に垂直落下、裏拳、アメコンのパワーボムを挟んでダイビングエルボーと、アジャは一気に勝負を狙うが、天野は何とかクリア。
天野組は天野のトペ、豊田のプランチャでようやく反撃。豊田はミサイルキック、ローリング・クレイドルを決めるが、コーナーに上がったところをアジャがつかまえ、なんとJOサイクロンの体勢に。これを何とか防いだ豊田は逆にサイクロンを決めるが、天野のゴーンが痛恨の誤爆。しかし、豊田はアメコンのミサイルキック(!)を食らっても、すぐさま「あーっ!」と、大魔神ポーズ。アメコンも豊田のミサイルキックを大魔神ポーズで返すが、ライガーボム、ペディグリー、アメージングプレスも返されると呆然。
そして、ここでアジャの裏拳がアメコンに誤爆し、挑戦者組に千載一遇のチャンス到来。痛んだアメコンに、天野がカルロスゴーン。更にアジャにもカルロスゴーンを叩き込んで場外に落とすと、アメコンの脳天に、コーナーから重力落下式のカルロスゴーン。アジャは場外、アメコンが死に体になったのを会場が認識すると、場内は一気にヒートアップ。満を持した豊田が、「クインビー!」の掛け声とともにアメコンの巨体をグシャリとマットに叩きつけると、観客の大合唱とともにカウントスリー!

難攻不落のダブルコングに土をつけたのは、まさかの豊田&天野組!ベルト、そして1500万円を死守した2人はベルトと賞金ボードを手に、満面の笑みで観客に勝ち名乗り。あまりのうれしさに表彰式を忘れて、バックステージへと消えていった。なお、豊田の要求通り、賞金が750万円ずつに分けられたのかどうかは不明。仮にそうなったとして、天野は更に当初の約束通り、尾崎・永島・シュガーに250万ずつ渡すとなると、自分の取り分は\0になってしまうが…。

そして、まさかの王座転落となったアジャ組は大荒れかと思いきや、意外にも冷静。敗因を「前の試合のごちゃごちゃで集中力が乱れた」とコメント。ダンプの事を触れられると「昔は昔。今は今、だ」と、吐き捨てるようにコメントし、控室へ消えた。

■ 負傷欠場選手:里村明衣子、KAORU、山田敏代、加藤園子