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IRON HEART
 2004年11月14日 大阪・大阪ドームスカイホール 観客動員数:750人(満員)

第1試合 HS600トーナメント
シュガー佐藤 水村綾菜 ×
(4分24秒、ダイビングエルボードロップから片エビ固め)
パワーで攻め込むシュガーに対し、水村はシュガーの突進を切り返して丸め込み。
あわやのシーンを2度作るが、最後はオクラホマスタンピート2発からのダイビングエルボーで、シュガーが貫禄の勝利。

第2試合 HS600トーナメント
×植松寿絵 輝優優
(4分10秒、ヨーロピアンクラッチ)
珍しいパートナー対決は、お互い手の内を知り尽くしているだけに、先読みの応酬。
植松の場外戦術を、「決めるぞ〜…」の段階で輝がサイドキックでカットすると、植松も輝の場外戦術を「決め…」の段階で矢のようなドロップキックでカット。最後は目まぐるしいエビの切り返し合いを、輝がショートカットバージョンのヨーロピアンクラッチで制した。

第3試合 HS600トーナメント
広田さくら 浜田文子
(10分00秒、時間切れ失格)
昨年は準決勝で激突の両雄。残り1秒で文子が広田を下したが、今回はゴングと同時に広田が秒殺狙い。
息つく暇なく文子を追い込むが、一息ついたところで思い切り息切れし、「もう、限界…」。
体勢を立て直した広田は、拝み渡りの状態からダッシュ。ハイスパート拝み渡りを2度に渡り成功させるが、最後はしっかり股間を痛打。
更に犬神家や場外戦で時間を稼ぎに行くが、セコンドの「付き合うな」の声に我に返った文子は、急いで攻めに転ずる。
しかし、広田は強烈なライガーボム等、文子の大技を脅威の粘りでことごとくクリア。残り2分を切ると、逃げ回るフリをしながら、隙をついては丸め込みで勝利を狙う。文子も何とか決めにかかるが、結局、広田のペースにハマり、時間切れ両者失格。がっくりと肩を落とす文子に対し、広田は勝ったかのように拳を突き上げてアピールした。

第4試合 HS600トーナメント
×永島千佳世 カルロス天野
(4分09秒、三角絞め)
短期決戦のハイスパート・トーナメントは、事前に立てた戦術がモノをいう。
フィッシャーマンを連発するなど、強引な正面突破を図った永島と、相手の技に対する対処をキッチリと立てていた天野。 最後は永島のプロペラ式のコルバタを、着地と同時に天野が下から三角絞めで捕獲。しばしもがいた永島だが、最後は天を仰ぐように反り返ってタップした。

第5試合 HS600トーナメント準決勝
×シュガー佐藤 輝優優
(1分04秒、ランニングエルボーから片エビ固め)
9月横浜、10月仙台に続き、短期間で3度目のシングルとなる両選手の試合は、シュガーがゴングと同時にラッシュするが、輝が振り向きざまにカウンターのエルボースマッシュ一発。強引に押さえ込んで秒殺&3連勝&決勝進出。

特別試合 タッグマッチ30分1本勝負
広田さくら アジャ・コング
長与千種 豊田真奈美
ライオネス飛鳥 植松寿絵
○広田さくら(10分59秒、横入り式固め)植松寿絵×
事前に長与、飛鳥、アジャ、豊田の4名にトーナメント敗者2名を加えての6人タッグと発表されていたこの試合は、広田と植松が加わり、長与&飛鳥&広田vsアジャ&豊田&植松の異色カードで行われた。
試合前、アジャが「客はお前(広田)より新鮮なモン(水村)見たいんじゃねーの」とポツリとつぶやくと、客席は大拍手。そこに水村が、絶妙の間で控室からリングに戻ってくる。
立場のない広田は先輩風を吹かせるが、状況を察知した水村は何とリングに上がり、Tシャツを脱いで臨戦態勢に入る。結局は水村が譲る形となり、観客に「え〜」と言われ、後輩に同情の広田コールまで起こしてもらった広田が長与&飛鳥に加わって、試合がスタート。
長与と飛鳥のW正拳が飛び出すなど、見所の多かった試合は、長与のフォローから広田が植松を丸め込んで勝利。

メインイベント HS600トーナメント決勝
×輝優優 カルロス天野
(7分07秒、アンクルホールド)
カルロス天野初優勝
文子と広田の両選手失格により、余力を残して決勝進出を果たした天野に対し、輝はこれが3試合目。この日は正攻法で決勝進出を果たし、決勝戦も地力で勝負に出る。
戦いの軸をなしたのは、瞬発力。試合形式のせいもあるが、やはりこの2人がシングルで当たると“Jの匂い”が強い試合になる。
最後は輝がカルロスゴーンを返すと、天野がキックアウトの勢いを利用してアンクルホールドにスイッチ。序盤、2度の足攻めで伏線を張っておいて、3度目でキッチリと仕留めた。
正攻法では決まりにくい試合形式で、決め技のその先をキチンと用意していた天野。最近はゴーンを主戦兵器に用い、サブミッションは副兵装となっていたが、整備点検にはいささかの怠りもなかった。

トーナメント初優勝の天野は、優勝賞金50万円と、副賞のスポーツドリンク1年分を獲得。
2試合で優勝の天野に対し、輝がクレームをつけると、天野は気前よくヒール軍に1万円ずつチップを渡す。
更に上機嫌でOZの2人、セコンドの文子、加藤にも渡し、客席にも投げ入れようとするなど、何気に賞金女王ぶりを発揮しつつ、笑顔でリングを後にした。