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WILD TIMES
 2004年01月25日 神奈川・赤レンガ倉庫 観客動員数:480人(超満員)
第1試合 タッグマッチ30分1本勝負
カルロス天野 植松寿絵
林ひとみ 輝優優
×カルロス天野(15分33秒、腕固め)輝優優○
林はゴングと同時に突進。
これはかわされたものの、植松を担ぎ上げて豪快にコーナーに叩きつけたり、2人を何度もタックルで吹っ飛ばすなどして観客を沸かせる。
植松組は場外にエスケープすると、キャリアの浅い林狙いから作戦を変更し、天野の腕に一点集中砲火。天野も2人まとめて下から腕十字で引き込むなど反撃するが、執拗な集中攻撃に苦悶の表情。
途中、林が攻め込もうとするが、植松は今度はパンチ等の厳しい攻めを見せ、好きにさせず。それでも林は、力で植松をコーナーにクギづけにして天野に勝負を託す。 しかし、天野のカルロスゴーンをしのいだ輝は垂直落下。そして、最後は序盤からじわじわ攻めていた腕を強烈に絞り上げてギブアップ勝ち。
ここのところヒールテイストを強めている植松&輝だが、一点集中攻撃自体は、攻め方としては、実はものすごくオーソドックスな戦法。これにどれだけネチッこさの上積みが出来るかが、チームの生命線となるのでは。
第2試合 シングルマッチ30分1本勝負
デビル雅美 尾崎魔弓×
特別レフェリー:広田さくら
(11分00秒、ライガーボム→エビ固め)
尾崎、デビルの入場後、「ちょっ、ちょっと待ってください!」と、小鉄風の出で立ちで登場した広田。
「とりあえずスクワット100回」とばかり、リング上でスクワットを始めるが、木刀がないのはマイナスポイント。
試合前、小鉄は尾崎の喫煙を厳しくチェックするが、取り上げた煙草が尾崎の首筋にジュッ!尾崎は「熱ちーんだよ、バカ!」(試合後に見たら赤くなってた)
これに動揺したか、小鉄は間違えてリングアナの前に立つわ、デビルのボディチェックを忘れるわと、あたふた。そのたびになぜか股間をいじる。
ようやく試合が始まり、尾崎がゲバ棒を持ってダッシュすると、小鉄は足を掛けてカット。豪快に前にツンのめった尾崎に「凶器使うなバカモノ!」
更に「お前、アノこと言うぞ!」と尾崎を脅した小鉄だが、「言ってみろよ」と言われると、特にネタはなかったらしく、しどろもどろに。デビルが「お前、ホント、オチねぇよなぁ…」とつぶやくと、逆切れして「カウント取るぞ!」
デビルがロメロを狙うと、小鉄はサッと尾崎の手を取り、デビルに渡す。更になぜかコーナーに上ると、デビルが雪崩式ブレーンバスタープレスでホイップ。これは尾崎が余裕でかわす。
尾崎はデビルに裏拳を叩き込み、フォールを狙うが、小鉄は先ほどのダメージで失神中。飛鳥、アジャ、山田らが寄ってたかって頭をベチベチ叩くと、素で痛かったのか、回復。
尾崎が場外に下りると、小鉄は超高速場外カウント。あっという間にカウントが進み、尾崎はカウント25くらいでリングに生還。
怒った尾崎がフォールに行くと、小鉄は低速カウント+「トゥー!」。BPMではお客さんも乗ってくれたが、赤レンガは無反応。横浜の夜空に「トゥー!」が悲しくリフレインする。
最後はデビルの2発目のファイアーバレーを尾崎がエビに切り返す中、小鉄は攻防を無視してコーナーで倒立。怒った尾崎が近づくと、倒立の体勢からなぜか毒霧をプシュー!
そのままデビルがライガーボムを決めると、高速でマットを叩いてカウント3。
第3試合 タッグマッチ30分1本勝負
ダイナマイト・関西 永島千佳世
長与千種 シュガー佐藤
×シュガー佐藤(10分56秒、グリーンフォール→片エビ固め)ダイナマイト・関西○
エルボー、チョップを軸にするシュガーに対し、関西は蹴りとエルボー。打撃戦は最後は関西がラリアットで打ち倒す。
代わった長与はシュガーのアゴ、腹に蹴り。シュガーは長与のダッシュを止めると、後ろに反動をつけて、大外刈り風の浴びせ倒し。更に蹴り足をキャッチすると、ドラゴンスクリュー。
永島は長与、関西にケンカキックを連発。長与は対格差を利したワンハンドバックブリーカーで動きを止める。
終盤はシュガーと関西の一騎打ち。タックル合戦をボディアタックで制したシュガーだが、関西はフットスタンプからスプラッシュ。これは返したシュガーだが、長与が永島をガッチリ抑える中、関西は再度のスプラッシュからグリーンフォールにつないで完勝。
タイトルこそ失ったものの、関西は好調をキープ。
一方、得たものを自分の団体に持ち帰るのがBPMの大きな意義とするならば、シュガーにBPMのメインで見せた、ほとばしるような気迫が欠けていたのは残念。
セミファイナル シングルマッチ30分1本勝負
×山田敏代 豊田真奈美
(3分57秒、体固め)
いきなり豊田はミサイルキック4連発。フォールに行くが、山田は体を返してカウントを入れさせず。
ローリングクレイドルもカウントを許さず、逆にキックの乱打。倒れた豊田を山田が押さえ込むと、豊田はブリッジ。セコンドは「首抜け、首!」
豊田はプランチャからムーンサルト。これを剣山でカットした山田は、またも押さえ込み。
これも何とか返した豊田は、山田をフロントキックで蹴倒すと、逆に押さえ込み。何度か肩を上げた山田だが、豊田は強引に押さえ込んでカウント3。
メインイベント タッグマッチ60分1本勝負
浜田文子 ライオネス飛鳥
里村明衣子 アジャ・コング
×里村明衣子(16分15秒、素手裏拳→片エビ固め)アジャ・コング○
アジャは里村とのローキック合戦、文子との頭突き合戦に打ち勝つなど、気合十分。文子は攻め込まれながらもトラースキックで反撃。
里村と飛鳥の手四つ合戦は浴びせ倒して里村の勝ち。里村はジャイアントスイングも張り手で阻止。
中盤、文子のケブラーダで、アジャは後頭部をフェンスに痛打。これで一旦動きが止まるが、終盤、凄まじいリカバー。
文子との張り手合戦から、スピンキックを受けてもすぐさま裏拳を叩き込み返し、里村のデスバレー→オーバーヘッド→デスバレーの波状攻撃も2で返す。
アジャ缶からの裏拳は里村に返されたものの、スコーピオでもフォールは許さず、里村と文子が久々に2階からのスコーピオを狙うと、“土台”の文子を崩し里村に延髄ラリアット。
ここで飛鳥が絶妙の逆回し蹴りを里村に決めると、アジャはグローブを外し、久々に素手による裏拳を解禁。一気に里村からカウント3。

試合後、アジャは文子に対し、腰に手を当ててベルトを巻くポーズ。バックステージに戻ると「世代うんぬん関係なく、今の王者は文子。それは認めた上で挑戦者としてベルトを狙う」と、久々にシングル王座挑戦を表明。
文子が“同世代からの挑戦”を口にした時に、まず挙げたのが里村と永島の名前。その里村を下したアジャが、王者の意向を遮るように挑戦を表明したのは、ベテランのプライドか。
一方の文子も、マスコミからアジャのコメントを伝え聞くと「自分の節目に必ず戦って来た人だし、誰でも挑戦は受ける」と快諾。
最初のシングルは、文子がフリーになった直後の2002年4月、2度目のシングルは文子がWWWAシングルに挑む直前の2003年5月。アルシオン時代に遡っても、アジャは幾度となく文子の分岐点に立ち塞がってきた。
迎えるGAEAマット3度目のシングルは、新王者・文子に挑戦者・アジャが挑む、今までとは逆のシチュエーション。敗れてまたも“節目”となるか?勝って“通過点”とするか?
文子、そして代々木大会の方向性をも占う重要なタイトル戦は、2・17後楽園に正式決定した。

…と、キレイにまとめてみたが、昨年は堀田との番外戦、その前はシュガー戦、その前は関西戦と、ここ数回、ビッグマッチではセミ前あたりを務めていたアジャ。
4月に控えた代々木も見据え、久々にベルトと“オオトリ入場”に狙いを定めたのは確実。ぶっちゃけ、こういう時のアジャは強い!!