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2003年10月13日 東京・後楽園ホール
試合開始前、関西が挨拶。精密検査の結果に異常がなく、早期復帰OKの旨を観客に報告。
24日の大村大会より復帰し、25日博多では延期となっていた長与とのシングル戦を行う。
なお、同シングルは豊田が復帰したため、暫定王者決定戦ではなく、シングル王座次期挑戦者決定戦として行われる。
続いて入れ替わるように、螺旋状にツイストした有刺鉄線を手に、KAORUがリングに登場。「先週の大阪でクラッシュが体に有刺鉄線巻いて来たけど、チャーシューかっつーの。今日はノールールだから、ロープにコレ巻かせてもらうよ」と、有刺鉄線をくるくる回しながらアピール。
更に「それだけじゃないの」と言うと、尾崎と貴子が有刺鉄線ボードを抱えて登場。「このボードもリング下に敷いちゃうから。さっきまでコレ作ってて、大変だったの」とニヤニヤ。
「ノールールだから文句ないよな」と捨て台詞を残して退場。
第1試合 シングルマッチ30分1本勝負
×広田さくら(15分47秒、ミサイルキックから体固め)豊田真奈美○
久々にスクリーンに登場した広田はビジョン限定、サクラ・ホーガンで現れ「会場、間違えた…」
そして、豊田に対し、この試合に負けたほうは2度と豊田を名乗らない“豊田・コントラ・豊田”を要求し、豊田のガウン&コスで登場。
序盤は『よっしゃ行くゾー!』を軸に、豊田っぷりを遺憾なく発揮した広田だが、豊田のハリツケキックの衝撃で、コスプレの上半身がズタズタに(スゲェ…)。以後、上はほとんどスポーツブラ一丁という、あられもない姿で戦うハメに。
中盤、フェースクラッシャー→ラブ・ポーズ、フラッシングヘッドバット→ラブ・ポーズ、カンチョー→ラブ・ポーズと、何故か武藤が乗り移った広田だったが、再び豊田に戻るとローリングクレイドル。しかし、回るたびに、なぜか自分が押し潰されて大ダメージ。
終盤、強引に豊田の唇を奪った広田はバックに周り、サイクロン…と見せかけ、納見戦で披露した、“サイクロンの体勢から前方に倒れて相手と自分の顔面を強打する新技”(決して失敗ではないらしい)で勝負。しかし最後は、豊田が強烈なミサイルキック。大魔神ポーズで起き上がった広田だったが、そのままスローモーションのように倒れ、カウント3。
第2試合 シングルマッチ30分1本勝負
×植松寿絵(11分21秒、ファイアーバレーから体固め)デビル雅美○
第1試合の余韻で会場の空気が緩んでいることを察して、再度試合を仕切りなおしたように、前回同様、今回もデビルの視線は観客を向いたまま。
植松は、見ている側が勝てると思えるシーンがほとんどないままに、ファイアーバレーの前に完敗。
第3試合 タッグマッチ30分1本勝負
カルロス天野、広田さくら vs アジャ・コング、山田敏代
○カルロス天野(10分56秒、エビ固め)山田敏代×
広田と天野はリングインするや、大阪同様、お互いの気合を確認するために張り手合戦&ヘッドバット(もちろん広田の負け)。どうやら、チームとしての定番ムーブらしい。
試合はアジャが先発しようとすると広田と天野は同時にエプロンへ、山田が先発しようとすると、競ってリングの中へ入り、山田は笑いながら激怒。
山田のサッカーボールキック連打に必要以上の気合で耐えた広田は、終盤、天野がリバゴリに捕まるや、山田の唇を奪ってカット。天野はアジャの裏拳誤爆を誘うと山田にタイガースープレックス。これは返されたものの、最後は前回と同じく、下に潜り込んでのエビ固めて山田から勝利。
大阪に続き、このチームとの連戦を強いられたアジャは、脱力しっぱなしでほとんど実力を発揮できぬまま敗北。
セミファイナル タッグマッチ45分1本勝負
里村明衣子、永島千佳世 vs 浜田文子、輝優優
×里村明衣子(18分01秒、ランニングエルボーから片エビ固め)輝優優○
スタートは文子と里村。文子の初参戦(北斗引退試合)以来となる両者の絡みに、緊張感が漂う。オーソドックスな腕の取り合いから、一転、スピーディーなルチャムーブ。エルボーとキックの打ち合いはフロントキックで相打ちダウンも、両者ヘッドスプリングで起き上がり、睨み合い。時間にして3分ほどながら、その攻防は流れるようにノンストップ。その後の永島と輝の絡みと比較すると、明らかに空気感が違う。
終盤、里村は輝と激しい打撃戦。輝のダイビング延髄→垂直落下を凌いだ里村はオーバーヘッド。輝は文子のスピンキックのフォローを受け、ランニングエルボー。里村は強烈なソバットからスコーピオ・ライジングを決めるが、文子がカット。
文子を抑えた永島は前回タイトル戦のフィニッシュ同様、自ら“発射台”の体勢になるが、輝は逆にこれを踏み台にして、エルボー。更にスコーピオをキャッチすると、里村を肩の上に持ち上げ、そのまま顔面からマットへ。エレクトリックチェアよりも更にハイインパクトなこの荒業で、実質上勝負あり。最後はランニングエルボーを叩き込み、輝が里村から勝利。
タッグ王者を下した輝・文子はタイトル挑戦をアピール。ノンタイとはいえ完敗だけに、タッグ王者も異存なしといった雰囲気だったが、ここでなんと広田が登場。
「天野とタッグチームを結成したから、私たちも挑戦させろ」と、タイトル挑戦をアピール。天野も正式なタッグチーム結成はイヤがりながらも「せっかくだから挑戦させろ」。最後は永島が“王者裁き”で挑戦者チーム決定戦を提案。
浜田・輝組は、実はこの日の勝利はさほど驚くべきことではない、同世代屈指の超実力派コンビ。一方の広田・天野組は、実力的には広田の分だけ2〜3枚落ちるが、無意味な勢いと計算不能のコンビネーションを駆使する異色チーム。
両チームによる決定戦は、10・25博多の個人的イチ押しカードです。
メインイベント ノールール・2vs3ハンディキャップマッチ時間無制限1本勝負
長与千種、ライオネス飛鳥 vs 尾崎魔弓、KAORU、井上貴子
○ライオネス飛鳥(13分35秒、有刺鉄線ボード上へのLSDIIIから片エビ固め)尾崎魔弓×




D-FIXはKAORUがラダーを、貴子がスタンガンを、尾崎が通常兵器に有刺鉄線を巻きつけた凶器満載カートを持参して入場。
一方のクラッシュは長与がブルロープを首に掛け、飛鳥が机を担ぐストリートファイトスタイルでホール南側から入場。クラッシュ・ポーズを決めたところで、D-FIXが奇襲を掛けてスタート。
最初の有刺鉄線の犠牲者は長与。背中から突っ込み、更にチェーンで額をグリグリこすられる。とにかく序盤は数で勝るD-FIXが優勢。KAORUはラダー上の攻防から飛鳥を机に叩き落すと、ラダー・ムーンサルト。続いて追撃のセントーンを狙うが、飛鳥はラダー上からの雪崩式ブレーンバスターで反撃。更にラダー上から机フットスタンプ!
これでペースを掴んだクラッシュは、3人まとめてラダーの下敷きにすると、そこに長与が走りこんで、セントーン!もちろん長与にもダメージが残る。しかし、クラッシュの攻勢は長く続かず、再びD-FIXが優位に。D-FIXはリング下のボードをコーナーに立てかけ、そこに長与を正面(!)から投げつけると、更にもう一枚のボードで挟んで長与をサンドイッチ状態に。容赦なくボードに蹴りを叩き込む度に、“具”となった長与に有刺鉄線が食い込む。
飛鳥のカットを機に、ようやく反撃に転じたクラッシュは、立てかけたボードに貴子、尾崎を次々にパワーボム!衝撃でボードがベキッと割れる。そして長与はKAORUを場外のボードに叩き落として戦闘不能にすると、飛鳥に勝負を託し、自らも貴子とともにボードに心中。飛鳥は有刺鉄線で流血した尾崎を捕らえると、逆回し蹴りから、ボード上にLSDを決めて逆転のカウント3。