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2002年12月01日 静岡・浜松市体育館
観衆:810人
第1試合 タッグマッチ 30分1本勝負

長与 千種

植松 寿絵
vs
尾崎 魔弓

KAORU
○長与 千種(9分16秒、横入り式エビ固め)尾崎 魔弓×
前週、D-FIXにより髪の毛を深剃りされた長与は、限りなく爬虫類的なヘアスタイルにモデルチェンジして登場。呼び込みと同時に一目散にD-FIXへダッシュするや、怒りの奇襲攻撃。その後も眉山で植松ごとブン投げるなど大暴れし、最後は尾崎を丸め込んで勝利。
ところが試合後、D-FIXは尾崎が長与を場外に連れ出した隙に、KAORUがレフェリーの腹に一撃を食らわすや、腹いせとばかりにハサミ&バリカンを投入!そして無差別攻撃の予告通り、観客の悲鳴の中、植松の髪の一番大事な尖がった部分を切断!
またもポリスが逃げ遅れ、植松に逆襲のバリカン刑に処されたものの、試合後も悪びれまくるD-FIXは、実は広田以外には連戦連敗街道驀進中なことは棚に上げて「変な頭だったから整えてやった(尾崎)」と言いたい放題。更にそれだけでは飽き足らず、今度は取材記者の髪まで切ろうとする狼藉ぶり。
一方の長与組は勝利を収めながらも納得がいかず、後楽園での再戦を要求。これは後楽園での実現が濃厚。
D-FIXの勝敗度外視の暴走は、このままいけばいずれは髪切りによる決着戦へとエスカレートするのは必至の状況。ただ、それが確信犯的な行動であれ、「そこだけ勝てばいい」という理屈であれ、対戦相手はもちろんのこと、お二人も悪人とはいえ女性なだけに、個人的には賛同しかねます。
第2試合 シングルマッチ30分1本勝負

×広田 さくら
vs
輝 優優○
(5分33秒、ランニングエルボーから体固め)
新井の真犯人探しが難航する中、なぜかこの日、広田はその新井を着込んで登場。曰く「虎穴に入らずんば、虎子を得ず」らしい。…ちょっと違う気がするが。ていうか、虎じゃなくてアライグマだし。
割と普通に攻め、普通に受身も取る新井だったが、中盤に足首を骨折。しかし、ビックリしたことにプラプラさせたままファイトを続行(不死身?中で脱げただけ?)。更にビックリしたのは、終盤に見せたセカンドロープから弧を描いてのムーンサルト。これぞアサイならぬアライ・ムーンサルトか(ちなみに自爆)。
最後は輝のエアプレーンの最中に頭部がスポッと外れ、中身がむき出しになった新井に対し、輝は吹っ飛んだ新井の頭をカポンとかぶり、そのままランニングエルボーを決めてフィニッシュ。
第3試合 シングルマッチ30分1本勝負

×浜田 文子
vs
デビル 雅美○
(12分17秒、ライガーボムからエビ固め)
じっくりとスタートした試合は、序盤、デビルがロックアップのタイミングをズラしたり、組み合ってからも片手で押し込むなど、独特の駆け引きでリード。文子の飛び技攻勢から動き出した試合は、終盤、文子が掌底&スピンキックで、デビルがパワーボムで勝負を賭け、文子の打撃攻勢をしのいだデビルがパワーボム2発に続くライガーボムで薄氷の勝利。最近の文子は、ややムーンサルト系とスピンキックにこだわり過ぎている感が見えます。
セミファイナル タッグマッチ 45分1本勝負

里村 明衣子

シュガー佐藤
vs
山田 敏代

永島 千佳世
○里村 明衣子(15分46秒、デスバレーボムから片エビ固め)永島 千佳世×
豊田への挑戦権を巡るシュガーと山田の関係をもう一度整理すると、トーナメントを制し、挑戦権を持っているのがシュガーで、豊田からのフォール勝ちを楯に、そこに“横入り”したのが山田。
この日、2人はタッグで激突し、試合後、シュガーは山田との改めての挑戦者決定戦を受諾。本来であれば既に挑戦権を持っているシュガーが、改めて山田と戦う理由もメリットもないのですが、アジャからの勝利→トーナメント優勝と絶好調のシュガーは、「問題ない。ハッキリ言って、今の山田とやっても負ける気がしない」と自信満々の口ぶり。挑戦“順”ではなく、権利そのものを賭けたのも自信の表れか。
もう一つ理由として考えられるのは話題性。“豊田-山田”が当時を知るファンにとって、ある種の根強いブランド性を持っていることは事実で、シュガーも観客のリアクションからそれは感じているはず。更に豊田自身も相手はどちらでもいいとは言いながらも、山田に目が向いている状況だけに、すべての目を豊田-シュガーに向けさせるために、シュガーがここで山田を叩いて豊田-山田ラインをバッサリと断ち切ることは、残酷ながらも必須作業と捉えたか。その意味ではこれも間接的な“元全”との戦いなのかも。
一方の山田は、今回の件に関し自分がフライングをしているのは百も承知。失うものはないと言えば聞こえは良いが、ここを落とした場合の無形のダメージは計り知れない。ただ、山田は目の前のシュガーを通り越して豊田にばかり目がいっているのが気になるが…。
メインイベント タッグマッチ 60分1本勝負

ダイナマイト・関西

輝 優優

カルロス天野
vs
豊田 真奈美

ライオネス飛鳥

アジャ・コング
×ダイナマイト・関西(19分19秒、裏拳〜片エビ固め)アジャ・コング○
それぞれの持ち技を豪快に繰り出していく元全勢に対し、赤コーナーはスムーズな連携で対抗。特に地元・静岡出身の天野が奮戦し、五分の戦いを展開。最後は関西とアジャにゲタが預けられ、スプラッシュをしのいだアジャが輝を踏み台に超豪快なシャイニング・ウィザードを突き刺し、裏拳でトドメ。脇腹を負傷し、シュガーと文子に連敗するも、すぐに里村と関西を下してリカバーするあたりは、アジャの意地か。