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2002年11月17日 東京・後楽園ホール

第1試合 タッグマッチ 30分1本勝負

デビル 雅美

広田 さくら
vs
尾崎 魔弓

KAORU
×広田 さくら(12分33秒、机誤爆から体固め)尾崎 魔弓○
“元全”とだけ発表されたデビルのパートナーは、もちろんこの日カードに名前のなかった広田。
しかし、大げさな前説から「オロ・デ・レイ」が流れると場内は大歓声。そして某カメラマン曰く、階段下に控えていた広田は般若のお面越しに「ざまあみろ…」とつぶやきリングへ向かったという…。
というわけで、広田は北斗のコスプレで登場。指先だけで北斗を体現するという高等技術を披露するも、なぜか不機嫌な尾崎がほとんど付き合ってくれず、最後はデビルにバッコン机で脳天をブチ抜かれ(もちろん誤爆)フォール負け。
ドラえもんのお面をつけたオプションの健之介人形が“ともだち”みたいで気持ち悪かったです。
第2試合 シングルマッチ10分1本勝負
 AAAWシングル王座次期挑戦者決定ハイスパート600トーナメント1回戦

×里村 明衣子
vs
カルロス天野○
(5分50秒、三角絞め)
グラウンドの探りあいの後、天野がぶっこ抜きジャーマンで先制。以後は両選手、打撃・関節ともに一歩も引かぬ展開となり、里村はレッグスプレッド風の足関節、天野は十字でエスケープ奪取に成功。
最後は天野の飛びつき十字を読んだ里村がデスバレーの体勢に抱え直すと、天野はそこから後方に滑り降りるように倒立して三角絞めを極めるという、あっと驚く切り返しを見せ、里村からタップを奪取。この予想外の切り返しこそ、600トーナメントの醍醐味。
天野の勝利に場内は大歓声。今トーナメントのベストバウト。
第3試合 シングルマッチ10分1本勝負
 AAAWシングル王座次期挑戦者決定ハイスパート600トーナメント1回戦

○シュガー佐藤
vs
浜田 文子×
(5分44秒、ボディアタックからエビ固め)
文子は序盤から大技を矢継ぎ早に乱発。これに対し、シュガーもライガー、裏投げなど大技で応戦。最後はブファドーラをかわされた文子が着地した瞬間、シュガーが相手の態勢お構いなしにボディアタックをブチかまし、カウント3。意表を突くことが妙となるルールだけに、文子はGAEAマットではほとんど見せないストレッチ系を解禁するかと思ったのですが、正攻法に終始して惜敗。
第4試合 シングルマッチ10分1本勝負
 AAAWシングル王座次期挑戦者決定ハイスパート600トーナメント1回戦

○輝 優優
vs
植松 寿絵×
(8分14秒、垂直落下式ブレーンバスターから片エビ固め)
輝のエルボーと植松のパンチが交錯する中、植松の取った戦術はリングアウト勝ち狙い。別に全員が正攻法で戦う必要はないわけで、この作戦は植松のキャラ的にも大いにアリ。…かと思いきや、植松はカウントが進むとなぜか「道連れじゃー」とか叫びながら輝にしがみつき、両リン狙い。なぜだ!?しかし、この意味不明な行動に輝は大慌て。植松をおぶったままカウント19で何とかリングイン。最後はエルボー2発→垂直落下とつないで輝が植松をピン。
第5試合 シングルマッチ10分1本勝負
 AAAWシングル王座次期挑戦者決定ハイスパート600トーナメント準決勝

×カルロス天野
vs
シュガー佐藤○
(3分03秒、ボディアタックからエビ固め)
シュガーのパワーファイトに対し、天野は回転技・関節技を駆使してクルリクルリと絶妙の切り返し。
天野優勢で試合が進むも、シュガーのボディアタックがカウンター気味にドカン!天野は豪快すぎるほど豪快に吹っ飛ばされ、カウント3を献上。しかし、初参加ながらある意味でこのトーナメントを最も体現した天野の活躍に、場内は拍手。
第6試合 シングルマッチ10分1本勝負
 AAAWシングル王座次期挑戦者決定ハイスパート600トーナメント準決勝

×永島 千佳世
vs
輝 優優○
(3分33秒、ヨーロピアンクラッチ)
お互いフィッシャーマン、垂直落下をキックアウトした後、探りあいの状態から、輝がスルスルッとヨーロピアンクラッチ。これがズバリと決まり、電光石火の勝利。観客からは前王者の敗戦に驚きの歓声。敗れた永島は「してやられた!」の表情で苦笑い。
セミファイナル タッグマッチ45分1本勝負

長与 千種

ダイナマイト・関西

山田 敏代
vs
豊田 真奈美

ライオネス飛鳥

アジャ・コング
○山田 敏代(19分09秒、クイックゴリースペシャルボム)豊田 真奈美×
豪華6人タッグはリングインだけで壮観。長与は久々に通常のガウンにコスチュームで登場。
スタートは名古屋同様、長与-飛鳥のクラシカルな攻防から。アジャやデビルもつられるように間のあるプロレスを展開するも、この空気を我関せずとばかり豊田がブチ壊し、ミサイルキックで乱舞。
中盤、注目の長与と豊田がついに遭遇。しばしの攻防を経て、長与は因縁の卍固め。このあたりはこの人、ホントにいやらしい。
しかし、この日の試合の軸になったのは長与と豊田ではなく、山田と豊田。序盤から豊田を激しく意識する山田に、やはりこの2人の関係は特別という認識があるのか、観客も敏感に反応。終盤は乱戦から2人のシングル状態となり、豊田が山田のリバゴリをクリアすると、エグい角度のクインビーを2連発。これを長与がカットすると、蘇生した山田はエルボーカッターから豊田初体験のクイックゴリーを決め、カウント3を奪取。 勝利後も物凄い形相の山田はその勢いでマイクを持ち、豊田にタイトル戦をアピール。よもやの敗戦に興奮状態の豊田も「やってやるよ、コノヤロー」とか言いながらムキになって応戦し、元全に両脇を抱えられたまま退場。
バックステージで落ち着きを取り戻した豊田はトーナメントの件も含め、冷静に誰の挑戦でも受けると語ったものの、山田に対しては諸々含めてイチモツもニモツもあるのがアリアリ。
メインイベント シングルマッチ時間無制限1本勝負
 AAAWシングル王座次期挑戦者決定ハイスパート600トーナメント決勝

○シュガー佐藤
vs
輝 優優×
(11分10秒、スパインバスターからエビ固め)
メインでは、序盤はシュガーと輝のパワーが真っ向激突。
しかし、パワー一本槍のシュガーに対し、輝は各種丸め込みや下から両腕をまとめて引き込む変形の腕十字など、随所にハッとする小技を交えつつ、緩急のある試合運びで徐々にペースを自分のものに。
ところが、エプロンでシュガーのボディアタックを食らった際に輝が脇腹を負傷したことで流れが変わり、最後はセカンドロープから飛んだ輝をシュガーが空中キャッチ。そのままスパインバスター気味に強引に叩きつけて勝利。
試合後、マイクを握ったシュガーは山田のフライングとも言えるタイトル挑戦発言に対し「優勝したのは私!山田が何か言ってるようですが、私を倒してから言え!」とアピール。
女王・豊田の見解も含め、ベルトを巡る展開は一波乱ありそうな気配…。