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RING ON THE BEAT
2001年6月3日 アクトシティ浜松
観客動員数:1000人
第1試合 シングルマッチ30分1本勝負

×広田さくら
vs
KAORU○
(7分16秒、ハリセン攻撃から体固め)
中島リングアナ・試合のポイント
 最近、スクリーンのない会場では生しゃべりが定番になっている広田。多少、日本語にとんちんかんな部分はありながらも、あれだけの長回しを一人で仕切るのは、それはそれでプロレスセンスのうちなんじゃないかなと。
 試合のスパイスになったのはポリス。広田をコーナーに張りつけて鼻に詰め物をしたり(広田は鼻をフンフンやって飛ばしていた)、広田が羽交い絞めにしたKAORUのチチを掴もうとして殴られたりと、随所で会場を温めるナイスな働き。広田はUFOヘッドバッドや相手の腕に口をつけてのプー(説明不能)で攻め込むも、KAORUが逆に相手の腕に口をつけてのプー(説明不能)でお返しし、形勢逆転。広田を羽交い絞めにすると、お返しとばかりポリスに広田のチチを掴むように指示。しかし、広田がこれを間一髪で交わすと、ポリスは勢い余って(ホントは確信犯)KAORUのチチをムニュッ!マチコ先生みたいだな…。最後は突っ込んできた広田に、KAORUがカウンターのハリセンを食らわしてカウント3。説得力十分のフィニッシュ。
しかししかし、広田にとって問題なのは次の後楽園。今日は付き合ってくれたけど、第3試合終了後のKAORUの激怒ぶりを考えると…一体、どんな試合になることやら。
第2試合 シングルマッチ30分1本勝負

×竹内 彩夏
vs
山田 敏代○
(7分18秒、エルボーカッターから体固め)
中島リングアナ・試合のポイント
 エルボーカッターで突っ込んできたところを首固めで丸め込んで慌てさせたり、ダイビング延髄をキックアウトしたりと、竹内はなかなかの健闘。最後は手首をグリングリン回す、予告つきのエルボーカッターでフィニッシュ。
第3試合 タッグマッチ30分1本勝負

○ライオネス飛鳥

永島 千佳世
vs
尾崎 魔弓

KAORU×
(14分04秒、エビ固め)
中島リングアナ・試合のポイント
 星勘定的にはイマイチ結果が出ていないものの、試合後のコメントがイカしまくってるD−FIX。それでも試合内容にほとんどハズレがないのは特筆で、この日も内容の濃い試合。尾崎&KAORUはタッグ回数は多くないにも関わらず、突っ込んできた飛鳥にKAORUがカニ挟み→すかさず尾崎が顔面に低空キックをサラリと決めるあたりはサスガ。 しかし、中盤は永島の独壇場。尾崎、KAORU、更には飛び出してきたポリスにアームブリーカーの3連発をお見舞いしたり、尾崎の裏拳を腕十字に切り返したりと大車輪の活躍。更には飛鳥とKAORUが机片を奪い合っていると、その机片にひょい飛び乗り、そこからKAORUにコルバタを決めるスーパープレー!素晴らしいっ!
終盤は飛鳥とKAORUの読みあいの攻防を経て、お互いエクスカリバー、タワーハッカーをカウント1でキックアウト。最後はKAORUのバッコン机→エクスカリバーの必勝パターンで勝負ありかと思いきや、永島がこれをカットすると、飛鳥が一瞬の丸め込みでカウント3。
試合後、KAORUは「絶対、勝ち逃げは許さねぇ」とかなり感情的にシングル戦を要求。“勝ち逃げ”がこの日の飛鳥のアルシオン登場を指しているのは明らかで、バックステージでも「(負けたのは)ポリスに胸を揉まれたショック」という“D−FIX用”コメントを終えると、「アイツは今シングルで負けて、アルシオンでの商品価値が落ちるのがイヤなんだろ。」と素に戻ってかなり痛烈なコメント。更には後楽園のカードに対しても「ふざけたカードばっかり組みやがって!」と大激怒。こんなに不機嫌なKAORUを見るのは初めて……。これで後楽園の試合は、飛鳥とKAORUの遺恨の渦中に広田が存在するという予測不能の空間に。一方、飛鳥はシングル戦に関しては、やや玉虫色の返答。
セミファイナル シングルマッチ45分1本勝負

×植松 寿絵
vs
アジャ・コング○
(13分38秒、サムソンクラッチ)
中島リングアナ・試合のポイント
 ゴング前に植松が奇襲。しかしながら、これは中途半端で奇襲にならず、逆にアジャにペースを奪われ序盤は一方的な展開に。劣勢を覆したのは植松の豪快なジャーマン。この一発で大ダメージを与えると、アジャの右腕狙いに戦法をスイッチ。この腕攻めはバリエーション豊富でアジャをかなり苦しめるも、勝負所のグラウンド技が甘く、極めきれなかったのが非常に残念。それでもジャンピングアッパー、パーフェクトなドラゴンでカウント3寸前まで追い込み、トドメとばかり2発目のドラゴンの体勢へ。ところが、そこをアジャは珍しいサムソンクラッチでクルリと丸め込み、ガッチリとカウント3。試合後、アジャは頭を指で指してニヤリ。終わって見れば、追い込んだように見えてアジャの領域での試合でした。
 ところで、スムーズな試合展開のイメージが強い植松ですが、なぜかベテラン選手とのシングルなるとゴツゴツした攻防に。このゴツゴツさは、見る人によってかなり評価が分かれるのでは。
メインイベント タッグマッチ60分1本勝負

里村 明衣子

○永島 千佳世
vs
ダイナマイト・関西×

山田 敏代
(10分27秒、エビ固め)
中島リングアナ・試合のポイント
 関西のスプラッシュが永島にズドンと決まり、誰もが勝負あり!と思った次の瞬間、永島がエビを反転して上になってカウント3!理屈をこねるとバンプの反動と腹筋ってことなんだろうけど、このフィニッシュは…びっくりしたなぁ。
 試合自体は里村&永島組独特の、1試合の中できっちりとタクティクスが見える展開。特に典型的なフォワードの里村が、意識的にミッドフィルダーの役割を果たしていたのが目を引きました。関西組もフラフラの永島に前から後ろから交互にエルボーを浴びせまくるなど、ファイト内容自体は充実。特に最近の関西選手は被フォール率は高いですが、試合内容は上向きです。個人的には関西選手の「内臓破裂じゃ〜!」がマル。腕のフックを変えるだけがアレンジじゃないです。