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横浜 DOUBLE DESTINY 2000
2000年09月15日 神奈川・横浜文化体育館
観客動員数:6300人
第1試合 シングルマッチ20分1本勝負

×竹内 彩夏
vs
遠藤 紗矢○
(6分03秒、スパイシードロップから体固め)
中島リングアナ・試合のポイント
 遠藤選手はラスカチョの一員としてOZと戦って以来、久々のGAEA参戦。 一方の竹内は長与からプレゼントされたレガースを履いて入場。ふくらはぎのあたりが少しタプッとしてるのが“お下がり”っぽくてマル。試合ではレッグラリアットやローリングストーンを初公開するも、もう一つキックの色は出せずにスパイシードロップの前に敗北。
第2試合 シングルマッチ60分1本勝負
 HHH選手権試合

×ポリス
vs
広田 さくら○
(6分04秒、急所打ちから片エビ固め)
中島リングアナ・試合のポイント
 王者ポリスは入場時、広田人形を引きちぎり(自作?デビルさん?)、客席に毒づきながら入場。テーマ曲もオリジナルを持参するなど、結構マメな一面も。 一方の広田は試合前のトークから絶好調。“SAKURA SUCK!”Tシャツ(非売品・商品問い合わせ未だ0)に身を包み「今日、私は人間を超えた超人となる。正義超人だ」と前フリした後「超人となった私の前ではあらゆる攻撃はムダ、ムダ、ムダ! キックもムダ! パンチもムダ! チョップもチェーンも机も椅子も! そして!」(ここでタライが落下! しかし広田は恍惚の表情を浮かべ)「…タライもムダ!」…絶妙だ。更にユーアーノットアイ! を言うと見せかけて「お前にはこの言葉を送る価値すらない。今日、お前に送る言葉はコレ! …屁の突っ張りはいらんですよ!」
 と言うわけで、絶妙の前フリから流れたキン肉マンのテーマに観客は大歓声。しかし、キン肉マンのイントロでこのリアクションはビックリ。みんな見てたんだなぁと、試合に関係のないところで感動。
 試合は筋肉マンのコスプレがかなり気持ち悪かったため、一見さんにはどっちがイイモノなのかわからないのでは?という個人的な懸念をよそに、キン肉マンに歓声が集中。ポリスの妙にこなれたヒールファイトや、説得力のあるラリアットに苦戦を強いられるも、キン肉バスター狙いで相手を慌てさせると、逆転のローブローをお見舞いしてカウント3奪取&ベルト奪回。トドメのセリフは「ポリス! …殉職だな!」 広田史上最大の歓声の中退場したキン肉マンは、記者の「好きな食べ物は?」という、気のきいた質問にすかさず「…牛丼」。チャンピオン、完璧!!
第3試合 シングルマッチ30分1本勝負
 シングル5番勝負パート1 -フリーウェポンマッチ-

○シュガー佐藤
vs
KAORU×
(14分35秒、ラダーからのライガーボムから体固め)
中島リングアナ・試合のポイント
 KAORUは首にチェーン、片手にラダー、背中には大きな蝶のタトゥーをあしらって入場。ラダーに座ってシュガーを待ち構える様は抜群の格好良さ。 一方、前哨戦&前回のフリーウェポンを制し精神的に優位のシュガーはストリートっぽいコスチュームにドラム缶を担いで入場。こちらも違った意味での凄い絵ヅラにどよめき。
 試合は前回の凶器散乱スタイルから、持参スタイルになったことで、アイテムをラダーとドラム缶、そして机に絞り込んでの戦い。“高さ”を駆使できるKAORUが優位に試合を進めるも、トドメとばかり花道でラダーからのムーンサルトを狙ったところを、シュガーが捕らえ、ラダーからのパワーボム・オン・ザ・デスクで逆転のカウント3。これでチームクラッシュ先勝&vsKAORU3連勝。
 フリーウェポンはアンケートでも賛否両論でしたが、基本的には我慢合戦ではなくて、頭脳戦。KAORUが示すこの形式の完成形を個人的には見届けたいです。
第4試合 シングルマッチ30分1本勝負
 シングル5番勝負パート2

○植松 寿絵
vs
山田 敏代×
(8分51秒、変形コブラクラッチ)
中島リングアナ・試合のポイント
 この試合で植松は序盤の5連発など10発近くダブルリストを乱発。しかし、これらは“おとり”で、最初から一貫してダブルリストからの絞め技を狙っていた模様(途中でEX風のものも見せていた)。山田は植松の変則ファイトにリズムを掴みきれず、最後はダブルリストからクルッと起きあがって、コブラクラッチとチキンウイングの複合技に移行した植松がギブアップ勝ち。
 個人的にはこの試合で決め技としてのダブルリストは死んだなと。しかし、そこまでの代償を払っての勝利もまたアリかなと。フィニッシュの絞め技は説得力があっていいと思います。それから、植松がフィニッシュ前にドラゴンを見せましたが、これは加藤から引き継いだ技です。加藤はドラゴンを打てなくなったわけではありませんが、先々の首への負担を考えてスープレックスに頼らないレスリングを模索していくようです。勇気ある決断だと思います。植松には加藤のドラゴンの歴史を背負って使用してほしいですね。
第5試合 シングルマッチ30分1本勝負
 シングル5番勝負パート3

○加藤 園子
vs
北斗 晶×
(3分38秒、逆さ押さえ込み)
中島リングアナ・試合のポイント
 北斗は白装束に明朝体で“北斗”とあしらったガウンで入場。健介選手の革ジャンの“健介”と同じ書体なのがニクい。加藤はその北斗の入場を奇襲! 普段から奇襲の多さには定評のある加藤ですが、この日の奇襲は観客もビックリしたナイス奇襲!
試合は加藤が攻撃を仕掛けるたびに会場の雰囲気は“デンジャラスクイーン待ち”。しかし、3分ちょっとで加藤の逆さ押さえ込みで電撃決着!
 デンジャラスクイーンの“デの字”も出さずに敗れた北斗。完璧にスカされた観客。でも、何年か経つと“いいサカナ”になる試合だったと思います。
第6試合 シングルマッチ30分1本勝負
 シングル5番勝負パート4

○里村 明衣子
vs
デビル 雅美×
(17分45秒、デスバレーボムから片エビ固め)
中島リングアナ・試合のポイント
 起承転結に富んだ名勝負は、里村がデスバレー3連打で完勝。印象に残ったのは中盤、腕の取り合い1つでガッチリと見せたシーン。両者から「潰す」というフレーズが頻繁に飛び交う里村とアジャの関係とはまた違った次元で、里村とデビルの関係というのは存在しているなと感じました。これだけキャリアの違う2人が同じ方向を向いて試合を出来るというのは素晴らしいことだなと。
セミファイナル シングルマッチ30分1本勝負
 シングル5番勝負パート5

○永島 千佳世
vs
尾崎 魔弓×
(10分24秒、テキーラサンライズ)
中島リングアナ・試合のポイント
 よもやの第4世代4連勝に、永島のプレッシャーはハンパじゃなかったはず。その重圧をOZのスタジャンの下に隠して永島はリングへ。
 試合は2人の意地の張り合いの集大成。率直に言って、永島の本来の持ち味は尾崎と絡むとまったく出ません。ともすればフィッシャーマン一本槍という永島らしからぬ単調な攻めに終始することもしばしば。それでも、尾崎に意地を張り続けることでこの4ヶ月で最もグレードを上げた永島と、その永島に正面からムキになっで関係をヒートさせた尾崎のシングルが、この位置で組まれたのは非常に正当なことだと思います。
 最後は目まぐるしい切り返しあいから、永島がテキーラサンライズを決めて3カウント奪取。これで5大シングルは第3世代のパーフェクトゲーム。
メインイベント スペシャルタッグマッチ 60分1本勝負

長与 千種

○ライオネス飛鳥
vs
アジャ・コング×

ダイナマイト・関西
(14分24秒、LSDIIIから片エビ固め)
中島リングアナ・試合のポイント
 4人がリングに立つまでの圧倒的な華やかさ、格好良さ、迫力は特筆モノ。スーパースターが揃いも揃った入場シーンはゴージャス感に溢れていました。試合もド派手に大技の飛び交うノンストップマッチ。最後は予告通りアジャにタワーハッカーを決めた飛鳥が、切り札・LSDIIIを叩き込んで3カウントをゲット。スターの試合、かくあるべしという盛り上がりでした。