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CIRCLE CHANGE
2000年08月20日 大阪・ハービスホール
観客動員数:1000人
第1試合 シングルマッチ30分1本勝負

○広田 さくら
vs
竹内 彩夏×
(6分12秒、裏拳から片エビ固め)
中島リングアナ・試合のポイント
 前回の大阪以降、ブラディー→広田→竹内→広田→長与→広田→飛鳥と巡り巡ったHHH王座。
 本日のスクリーンで広田と広田ママが仲良くしゃべっていると第15代王者・飛鳥が登場し、「ベルトはオマエに返上するよ、広田……のお母さん!」と、なんとHHHベルトを広田ママの肩に!
これにより、第16代王者・広田世津子(素人)が誕生するが、広田は母を言葉巧みにだまくらかし、うやむやのうちに奪回に成功(第17代王者)。仕上げとばかりに2人揃って「ユーアーノットアイ」を決めようとするが、飛鳥が上からダブルでタライを落下し、母子揃ってノックアウト。更にこの隙に何物かがベルトを持ち去った(?)ところでスクリーンはフェードアウト。
 ベルトを紛失(盗難?)した広田はまたもスクリーンに登場し、「名古屋県警に駈け込んで届出を出したが、まったく相手にされなかった」と国家警察への怒りを吐露。「真の警官のあるべき姿勢を見せてやる」と宣言し、婦人警官のコスプレで登場。……前フリ長すぎ! しかも名古屋“県”警じゃくて、愛知県警!
 さて、試合。序盤を婦人警官の小ネタで掴んだ広田は、リープフロッグで急所をぶつけるなどネタを織り交ぜながらも、この日はいつになく当たりの強いプロレスを展開。竹内のタイガー狙いを後頭部を額に思いきりブチ当てて阻止したり、竹内のミサイルキックを胸を出して受け、すぐ起き上がるや突っ込んできた竹内にカウンターでハードな裏拳をお見舞いしたりと、今年1番のプロレスらしいプロレスを披露。最後は2度フェイントを入れてからの強烈な裏拳で完勝。竹内はこれといっていいところなし。
 試合後に小ハプニング。ダウンした竹内の周囲をチョークするという細かい警官ネタを見せる広田の背後から、HHHベルトを肩に掛けたポリスが登場。ニヤニヤしながら特にアクションは起こさず退場したが、取りあえず肩に掛けたから第18代王者…なの?
第2試合 タッグマッチ30分1本勝負

植松 寿絵

×シュガー佐藤
vs
KAORU○

山田 敏代
(10分07秒、エクスカリバーから片エビ固め)
中島リングアナ・試合のポイント
 序盤は植松組が山田を孤立させることに成功。5分以上集中砲火を浴びせ、タッチさせてもらえないKAORUはイライラ。KAORUはようやくリングインすると破片片手に大暴れ。ここからはメモも追いつかないハイスピードな攻防に。途中、KAORUとの“破片チャンバラ”を制したシュガーが不敵な顔を見せてから自らの破片を捨て、正攻法でパワーボムへ行くと、これには観客が「オオーッ!」。
 しかし、終盤の一進一退の攻防を制したのはKAORU。宝刀・エクスカリバーでシュガーをマットにズドン! それでも、序盤からイライラさせられた上に、シュガーにナメた態度を取られたKAORUは勝利後も怒りモード続行!
 これまでは第2世代の余裕にカリカリさせられていた第3世代が、逆にカリカリさせたという部分においては、この試合は勝利以上の価値があったのでは。
セミファイナル シングルマッチ45分1本勝負

○里村 明衣子
vs
加藤 園子×
(8分55秒、デスバレーボムから片エビ固め)
中島リングアナ・試合のポイント
 期するものがあったか、加藤が頭を高校球児のように短く刈りこんで登場すると館内は軽いどよめき。
 対する里村は風格すら漂う落ちついた表情で入場。コール後、ゴングの音とともに客席からは期待感の拍手。 ロックアップ。首をコントロールして里村が上を取るも、加藤はロープに押しこみ、強烈な張り手一閃!  これで里村、一気に熱くなる…かと思いきや、恐ろしいぐらいの冷静さ。力比べを制し、ローから強烈なミドル一発で加藤を場外へ吹っ飛ばすと、加藤がエプロンに上がるのを待ち、首をロープごとロックして嫌らしくこすりつける。
 里村優勢の流れを変えたのは加藤の不意打ちハイキック。里村のフォールを2で返し、里村が一瞬、気を緩めた瞬間、稲光のように側頭部に一閃! グラついた里村に助走つきのヒザ蹴りを連打し、一気にクーロンズゲート! これ一発で決まっても文句無しの一発をかろうじてキックアウトした里村は続くギロチンもクリアすると、突っ込んできた加藤にカウンターの脇固め。更に相手の両腕を後手に交差してロックする往年のヴォルク・ハンチックなスタンディングの新複合関節技で勝負!
 これをなんとか逃れた加藤は起死回生の浴びせ蹴りをヒットさせるもカウント2で返され万事休す。 最後はオーバーヘッドと見せかけてのフェイントロー→オーバーヘッド→デスバレーと畳み込み里村の勝利。 グッドマッチ&試合後のクリーン握手に拍手喝さい。
 しかし、僅差の勝負に見えて、試合を支配していたのはまぎれもなく里村。 この半年の差はやっぱりありました。
メインイベント タッグマッチ60分1本勝負

長与 千種

ライオネス飛鳥

○永島 千佳世
vs
デビル 雅美

ダイナマイト・関西

尾崎 魔弓×
(9分08秒、フィッシャーマンズバスターから片エビ固め)
中島リングアナ・試合のポイント
 6人タッグながら同じコーナーに立つクラッシュに注目…と思っていたら、この日の大ヒーローは永島!!
 6人が入り乱れる大乱戦の中、尾崎をターゲットにフィッシャーマンで勝負を賭けるも、例によって尾崎はムキになってキックアウトし、裏拳連打! しかし、これに耐えた永島は再度、執拗なフィッシャーマンを狙うも尾崎は今度は徹底して阻止。しかし、フィッシャーマン1本槍と見せかけておいて、永島はスッと飛びつき十字を繰り出し、絶妙のチェンジオブペース。エスケープしたものの、この頭脳プレーでに明らかに動揺した尾崎に飛鳥のハイキック、長与のスピンキックが立てつづけにヒットし、両者はデビルと関西をカット! フラフラのまま孤立した尾崎に永島が渾身のフィッシャーマンを決めて3カウント奪取!!
 スタンディングオベーション&万雷の永島コールの中で、永島は堂々の勝ち名乗り。尾崎校長はくやしさ9・うれしさ1の表情で執拗に永島に食い下がり。さあ、これでホントに面白くなってきたって!