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2000年06月11日 東京・後楽園ホール
観客動員数:2200人
第1試合 シングルマッチ15分1本勝負

-広田 さくら
vs
竹内 彩夏-
(15分00秒、時間切れ引き分け)
中島リングアナ・試合のポイント
 前回の大阪で関西を下し、HHH王座初防衛に成功した第5代チャンピオン・広田は、この日は竹内が相手とあり、サングラスをかけてスクリーンに登場するなど、必要以上に王者ぶりをアピール。更に「15秒で倒す。もし15秒耐えられたら、お前にこのベルトをくれてやる」と豪語するも、例によって15秒と15分を英語で言い間違え、いろいろあってタイトル戦は15分1本勝負に決定。ちなみにこの日のHHH王者はそのまんまHHHのテーマ曲で入場。ペットボトルの水を頭からかぶったり、エプロンで水を吹き上げたりと、細かい芸をやってました。
 試合は中盤まで広田ペース。清純派の竹内をローブローで辱めるなど、悪党王者ぶりをいかんなく発揮すると、YEBISUの態勢から前に倒れてグラウンドで締め上げるという、広田史上最も説得力に溢れた拷問技で竹内をギブアップ寸前に追いこみます。しかし、残り5分をきったあたりから焦り始めたか、逆に竹内にYEBISUを決められる失態。ここで竹内がYEBISUを決めたままスルスルと後方に着地すると…ああ、なるほど! そのままタイガースープレックスのロックになっており、ここが竹内最大の勝機。しかし、広田は大人気なく…いや、王者らしいインサイドワークで足を踏んづけて脱出。結局、その後は両者決め手を欠き時間切れドロー。
 ここで本来なら「15秒(分)耐えられたらお前にベルトをくれてやる」発言が生き、広田は王座剥奪となるところでしたが、そんなアピールはハナから観客全員に聞き流されており、各所から「延長だ」「防衛おめでとう」などの声・声・声。結局、竹内からも「別にいらない」と言われ、またもうやむやのままにチャンピオン2度目の防衛に成功。いいのか?
第2試合 タッグマッチ時間無制限1本勝負

長与 千種

里村 明衣子

×永島 千佳世
vs
北斗 晶○

尾崎 魔弓

KAORU
(20分38秒、ノーザンライトボムから体固め)
中島リングアナ・試合のポイント
 ゴング前、北斗組が長与に奇襲。KAORUがエクスカリバー、尾崎がテキーラを立て続けに決め、北斗が一気にノーザンライトで決着を狙うも、里村&永島がなんとか阻止。しかし、北斗組は長与を逃がさず、代わる代わるの腕攻めでネチネチといたぶり、ローンバトルを強います。長与がようやく脱出すると、そこから試合はハイスパートモードに突入。里村と永島がボディーブローからのカッター、コーナーぶら下がり腕十字からの雪崩式腕十字などの連係を繰り出すと場内は大喝采。長与組は北斗に的を絞り、まさに後一歩まで追いこみますが、最後は北斗が意地のノーザンライトで薄氷の逆転勝利。
 非常に見ごたえのあったこの試合は、他にも尾崎と永島の絡み、長与を救出する永島、北斗と里村の張り手合戦など、見所数知れずでしたが、個人的に印象に残ったのはKAORU。主役ではなかったものの、要所でエグいフロントキックを決めて相手の流れを切ったり、嫌みったらしいけん制やアピールを見せたりと、ここにきて“レスラー艶”がムンムン。ホント、いい感じでグレードを上げました。
セミファイナル タッグマッチ時間無制限1本勝負

×植松 寿絵

ザ・ブラディー
vs
デビル 雅美

山田 敏代○
(8分43秒、クイックゴリースペシャルボム)
中島リングアナ・試合のポイント
 基本的にデビルと山田のこの闘争に対するスタンスは好対照だと思うんですね.。いわば「鳴かせてみよう」のデビルと「殺してしまえ」の山田。この試合はそれが色濃く出ました。
 植松&ブラディーはダブルのスープレックス、ミサイル&セントーンなど得意の連係でデビルを攻めたてますが、ひとたび山田にスイッチされると、クールに寸断され、最後も実にアッサリとクイックゴリーで仕留められました。残念ながら山田の首根っこを掴むまでには至らず。「なんだよ、帰れコールも起きねえのか」というデビルのアピールがこの試合を物語っていました。
メインイベント タッグマッチ時間無制限1本勝負

ライオネス飛鳥

×シュガー佐藤
vs
ダイナマイト・関西○

尾崎 魔弓
(15分49秒、ダイハード関西からエビ固め)
中島リングアナ・試合のポイント
 飛鳥と関西の再遭遇、シュガーと尾崎の対立という2重構造となっていたこの試合は、2つのテーマがうまく噛み合い、メインらしい熱戦に。気合入りまくりの関西と飛鳥が男プロ顔負けのド迫力攻防を展開すれば、尾崎とシュガーはボム系を巡り、読み合いを展開。シュガーのライガーボムを尾崎が空中三角絞めで切り返し、更に下から引きこむも、シュガーは腕一本で釣り上げて、そのままボム。更に初公開の旋回式ライガーボムで追撃するも尾崎はカウント2でキックアウト。
 最後はスプラッシュをカットされた関西が、本人もいつ以来か覚えていないという超久々のダイハード関西まで繰り出し、シュガーを轟沈。更にやおらマイクを掴むや「JWP退団→クラッシュへの対戦要望」をまくしたて、場内は大騒然。
 取りあえず、諸問題が明確になるまで明言は出来ませんが、ニュアンス的にはフリー転向宣言だと思います。