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HEAVY GUARD
2000年03月12日 後楽園ホール
観客動員数:2200人
第1試合 シングルマッチ30分1本勝負

○ライオネス飛鳥
vs
竹内 彩夏×
(6分10秒、ラリアットから片エビ固め)
中島リングアナ・試合のポイント
 当日発表の竹内の相手は飛鳥選手。手には机ではなく、この日新発売のDorATシャツを持って入場し、客席に投げ入れるサービス。ちなみに試合前、DorA勢と卑弥呼勢はロビーに総出で自分たちのニューTシャツを売りさばいていたそうです。結果はアジャ選手の「あのTシャツ(卑弥呼の)は呪いがかかるぞ」という営業妨害が功を奏し、僅差でDorAに凱歌があがった模様。
 さて、試合は…ラリアット2発で飛鳥選手の圧勝。竹内はもう少し気持ちが見たかったかな、というのが私見です。当日発表とは言え、長与、飛鳥と連続して当たるというチャンスをモノに出来たかというと…。
第2試合 シングルマッチ30分1本勝負

×広田 さくら
vs
RIE○
(8分49秒、片エビ固め)
中島リングアナ・試合のポイント
 RIE選手の入場後、場内が暗転>突如スクリーンにこの日発売のGAEAスポーツがアップで映し出され、カメラが徐々にひいていくと、そこには恍惚の表情で新聞を読みふける広田が…。
 以下、台詞。「5・14有明コロシアム…RIE、お前はこの新聞を読んで浮かれているようだが、お前が有明の地に立つことはない。なぜなら、今日、お前は私の手によって葬り去られるからだ。GAEAがギリシャ神話なら、私はさしずめパンドラの箱。RIE…お前はその箱を開けてしまったんだ!!可哀想なお前にこの言葉を送ってやる…ユー・アー・ノット・アイ!…お前なんか、目じゃない!!」
 さくらのアメリカかぶれした高飛車トークに場内大爆笑。このコスプレに続く新路線・スクリーントークのキーワードはズバリ「ユー・アー・ノット・アイ!」。次回からは皆さんもぜひご一緒に。
 しかしこの映像は広田のワナ。暗転の間に私服のまま椅子に座り、観客になりすました広田は至近距離からRIE選手にダッシュ!小汚いコート女の奇襲にRIE選手はなす術なし!そして広田はダウンするRIE選手を尻目にコーナーに登って大見得!…っていうか、そのコート、俺のじゃないか!!
第3試合 シングルマッチ30分1本勝負

○山田 敏代
vs
植松 寿絵×
(8分58秒、エルボーから体固め)
中島リングアナ・試合のポイント
 植松はヒザへの一点集中からヒザ十字というピンポイント攻撃と、パンチで崩してのダブルリストという2段構えの作戦。一方の山田はボディブローを効果的に使い、隙あらば切り返しの腕狙い。最後はボディブローで動きの止まった植松に珍しいエルボーを叩きこんでフィニッシュ。お互い考えてこの試合に臨んだ姿勢がハッキリと見えました。爆発的な盛り上がりはありませんでしたが、芯の通った試合でした。
セミファイナル タッグマッチ45分1本勝負

ライオネス飛鳥

○アジャ・コング
vs
シュガー佐藤

永島 千佳世×
(15分41秒、裏拳から体固め)
中島リングアナ・試合のポイント
 無冠の最強タッグと現役タッグチャンピオンの一戦は、期待にたがわぬ好勝負。前回のタイトル戦より内容的には濃い試合でしたが、最後の最後でRIE選手が乱入。これでむしろペースを崩したのが永島。一瞬、動きが止まったところを不意打ち気味の裏拳でアジャ選手に凱歌。前回の大阪同様……うーん……もったいない。
メインイベント タッグマッチ60分1本勝負

長与 千種

×里村 明衣子
vs
北斗 晶○

尾崎 魔弓
(7分10秒、ストラングルホールドγ)
中島リングアナ・試合のポイント
 長与組はGAEAのジャージをはおってお揃い入場。テーマ曲が里村のモノだったのがポイント。その里村は、ケガどうこうは大した問題じゃなくて、「存在感」という大きな渦の中でもがき苦しむことにノ。序盤で出してしまったデスバレーに彼女の焦燥が見て取れました。ある意味で敗北よりも屈辱的だったかも。逆に他の3人は各々きっちりと存在感を誇示。特に卑弥呼の2人をニ‐ルキックでまとめてフッ飛ばした長与と、ノーザンライト&ストラングルを凄い勢いで畳み掛けた北斗選手は圧巻。
 クライマックスは試合後。卑弥呼の暴挙についに飛鳥選手が長与の救出に現れ、“マンハッタン”をお見舞いしてマイクを握るや、クラッシュ再結成を受諾!!「もう、細かいことはいいじゃねぇか!」と言わんばかりの飛鳥選手の吹っ切れた表情が印象的でした。しかし、クラッシュ再結成を見越していたかのように卑弥呼が隠し玉・デビル選手を呼び寄せたから場内は騒然。デビル選手はイヤ味たっぷりにマイクで長与&飛鳥を子供扱いし、参謀格として卑弥呼に協力することを明言。ここのところ劣勢だった卑弥呼も有明に向けて動き出すようです。
 さて、クラッシュをまったく見たことのない自分が2人のやりとりを見てて何となく思ったのは、子供の頃に見てたファンクスみたいだなぁと。ヤンチャな人気者・テリー(長与)と論理的で冷静な兄・ドリー(飛鳥)。そんな印象です。
 最後に、この試合の隠れたクライマックス。長与と飛鳥の去ったリング上で、対角線ごしに里村と加藤が一瞬だけ視線を合わせました。時間にして数秒、何を思った里村と加藤?そして満面の笑顔で去っていた“DorA”のアジャ選手とKAORUは?バックステージで匂わせた卑弥呼の次の一手とは?有明ロードがいよいよ幕を開けました。