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PROPHECY HITTING
1999年12月17日 東京・後楽園ホール
観客動員数:2000人
第1試合 タッグマッチ30分1本勝負

植松寿絵

○広田さくら
vs
永島千佳世

中山香里×
(14分28秒、エビ固め)
広田最後のコスプレは紅白の小林幸子。 南側最上段から両翼4メートルはあろうかという巨大な小林幸子飾り(他に表現方法がない)で登場し、観客のド肝をぶっこ抜き。 最初は観客も大喜びしていたが、両翼がなびく度に、モスラの如く変な金粉が撒き散らされることが発覚し、嫌がられるハメに。 試合は植松のパンチでよろけた中山選手が、後ろでうつぶせになっていた広田に蹴つまづき、そのままエビに固めてカウント3。 広田はコーナーに登り、必要以上に勝利をアピールし、出オチ感を補填。
第2試合 タッグマッチ30分1本勝負

植松寿絵

○広田さくら
vs
北斗晶

尾崎魔弓×
(8分41秒、リングアウト)
前の試合の結果を受け、北斗・尾崎組と戦うのは植松・広田組に決定。 広田はコスプレチェンジの時間を要求し、しばしインターバル。 まずはNDSのテーマにのって入場してきた北斗組に続き、広田の入場時にかかった曲は同じくNDSのテーマ。 ほどなくして尾崎のOzジャンを着込み(インターバルの間に控室から盗んだらしい)、バレー日本代表のコスプレの残骸で作ったと思われる北斗のデク人形を横に従えて入場。 これが貧相このうえなく、最後の最後で大ハズレ。 どうせならノス全員分背負って出てくれば良かったのに。 シュガーのは太ってて、永島のは骨組みだけ、中山のは巨乳とか。
試合は圧倒的な北斗組ペース…かと思いきや、随所で広田がチョコマカと動き回り、北斗組をかく乱。 最後はNDSセコンドとGAEAセコンド陣も交え、南側通路でしっちゃかめっちゃかの乱闘を繰り広げる中、場外カウント17あたりで広田がゴキブリのようにコソコソと乱戦から抜け出し、一人だけリングに生還。 セコすぎるリングアウト勝ちをせしめ、無敗を誇った北斗・尾崎組に土をつけることに成功。
1000年代の最後の最後にリングアウトプロレスを見れたのは、ラッキー…になるのか。
セミファイナル タッグマッチ45分1本勝負

KAORU

山田敏代

○竹内彩夏
vs
アジャ・コング

シュガー佐藤

RIE×
(14分05秒、ダイビングボディプレスから体固め)
前回後楽園の流れを受けた、文字通りのリベンジマッチは因縁の竹内とRIEを含めた6人タッグ戦。 奇襲に成功したGAEA勢はNDS持参の凶器を奪取し、竹内も有刺鉄線竹刀を振りまわし大暴れ。 更にアジャに対してはドロップキックの乱れ打ちや、馬乗りエルボーで声援を独り占め。旗揚げ頃のGAEAの風景のよう。
しかし、攻勢は長く続かず、中盤はRIEに流血させられ、エプロンでグロッキー。 その後、2vs3状態でGAEA劣勢になるも、山田の踏ん張りで挽回。 最後はグロッギーの竹内がKAORUにコーナーに乗せられ、これまたリバゴリで大ダメージのRIEに対し、山田のアシスト付きながらダイビングプレスを決め、3カウントを奪取。 リベンジ&プロ初勝利!
メインイベント タッグマッチ60分1本勝負

長与千種

里村明衣子
vs
ライオネス飛鳥

加藤園子
(7分20秒、無効試合)
長与の横には赤の継承者・里村。飛鳥の横には青の継承者・加藤。 両者の関係性をハッキリさせるには、最高のカード。
長与と飛鳥は静かな探り合いで、試合は里村vs加藤を軸に展開。 最初の名場面は、里村と加藤がサソリをダブルで“決めてしまった"シーン。 続いては里村が飛鳥選手に決めたデスバレー。 水平に抱えられた飛鳥選手が、ゆっくりと垂直に沈んでゆく様は、船体の折れ曲がった客船が沈没していくようでした。

5分過ぎ、試合が徐々に佳境へ入ってきたところで…NDSが大挙乱入! これは空気を読まなさすぎる!! いや、長与と飛鳥が接近する空気をぶち壊しに来たのだから、NDS的には正当行為か!。

里村と加藤はNDSの集団暴行でグロッギー。 これ以上の続行は不可能とレフェリーが判断し、試合はノーコンテストに…。
客席は「えー」。
しかし、長与と飛鳥が蘇生し、一瞬アイコンタクトを取るや、二人並んで空手の型から…伝説のダブル正拳突き!!
と、同時に津波のような大歓声!!

長与は飛鳥に対し「組むのか組まないのかハッキリしろ!」とマイク。 これに対し、飛鳥がついに長与と握手!
しかし「クラッシュを組む時は新しい時代を作る時。まだやり残したことがあるんだよ」と言うや…飛鳥と加藤の元にKAORU、そしてNDSのアジャが合流!

以下はリング上の大マイク合戦及びバックステージの各々のコメントから見えてきたこと。

飛鳥の握手は、クラッシュ再結成の意思確認ではあるが、すぐに合体するという意味ではないということ。 飛鳥には飛鳥の思い描く「結成に値するシチュエーション」があり、それが満たされた時に組むということ。
「やり残したこと」も新ユニット結成の意味も、これからのリング上を見ていれば見えてくるとのこと。

アジャのNDS離脱については「チマチマしたやり方についていけない」とのこと。 肉体が凶器のアジャとしては、方向性の違いということでしょう。
北斗はリングを去る際「おい、控室のアジャの荷物、ゴミ箱に捨てちまおーぜ」と捨てセリフを残しましたが、NDSの控室前にはホントにアジャの荷物の放り込まれたバカでかいダストボックスがおいてありました…。

KAORUはほとんど言葉を発しなかったため、真意は不明。
個人的にはこれまでGAEA全体を考えて、あえて引いてきた姿を見続けているので、思いきり主張してほしい。

最後に個人的見解。「クラッシュを組む時は新しい時代を作る時」「組んだ時は多分、みんな敵だよ」という発言は色んな取り方が出来るけど、 私は「この人達は自分の財産を全部女子プロ界に置いていく腹づもりなんだろうなぁ」と感じました。