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QUICK FIRER
1999年02月03日 大阪府立第2競技場
観客動員数:1000人
第1試合 シングルマッチ30分1本勝負

○KAORU
vs
RIE×
(13分13秒、ヒザ十字固め)
RIEがゴングと同時にパワーボムで先制。その後、足に的を絞ってKAORUを攻めたてますが、KAORUも5分過ぎから反撃。 最後は一進一退の攻防から隙をついたKAORUが前方回転式のヒザ十字でギブアップ勝ち。
第2試合 シングルマッチ30分1本勝負

○KAORU
vs
広田さくら×
(13分48秒、エクスカリバーから体固め)
KAORUはそのまま連戦。 ゴングと同時に両者華麗なロープワーク! KAORUは横に、広田は縦にロープ間をスピーディーに掛けぬける! …そこでね、初めて見ましたよ。 普通、ロープワークですれ違いざま片方がマットにうつぶせになると、片方はそれを飛び越えるじゃないですか。 そこからリープフロッグなり、ドロップキックなりにつなぐっていう…。 ところがですよ。 KAORUがうつぶせになるや…広田はそれに蹴つまづいてビターンとすっ転びました。
脱力したKAORUは場外へエスケープ。広田は「早く上がれ、今しかねぇんだ!」とせかす。 どうやらRIE戦の疲労が回復する前に短期決戦を仕掛けたい模様。 そしてKAORUをリングに上げるや自分の両足でKAORUのスネを挟みこんで…小川良成ばりのレッグブリーカー! いつの間にこんなオールドファッションな技を!? 更に「ほーらキレイなKAORUお姉さん」とか言いながらキャメルクラッチ&変な顔攻撃!ああ、KAORUの顔が…。
中盤、広田は掟破りの逆吊り天井を仕掛けるも、もちろん失敗。 それにもめげずエプロンに出るやロープを掴み、大谷選手の如く左右に軽やかなステップ! スワンダイブ式の何かを狙うが、ロープにもつれてこれまた失敗。 しかし、裏拳のクリーンヒットを合図に突如、コンニャク殺法から真面目モードへ突入。 ダウンしたKAORUに馬乗りになって裏拳を叩き込んだり、KAORUのムーンサルト4連発を自力で返すなど大奮闘。 更にオモテ拳、へなハリケーン、へなーラ・サンセット3連発(凄い急角度!)とたたみかけ、 KAORUのマヒストラルをへなストラルで切り返し、あわやの3カウント。
それでも最後はKAORUがエクスカリバーで貫禄の勝利。いや、濃い試合でした。
第3試合 タッグマッチ30分1本勝負

長与千種

×加藤園子
vs
尾崎魔弓

永島千佳世○
(8分12秒、フィッシャーマンズバスターから片エビ固め)
開始から長与と尾崎がガンガンにぶつかり合い、試合のほとんどが両者のシングルマッチの様相。 ボム系連発の長与に対し、尾崎も裏拳で反撃と、とにかく両者とも意識しまくり、気合入りまくり! 最後は長与と尾崎がやり合う中、永島が見せつけるように滞空時間の長いフィッシャーマンバスターを加藤に決め、Ozに軍配。
セミファイナル タッグマッチ45分1本勝負

山田敏代

×沼尾マキエ
vs
ライオネス飛鳥

シュガー佐藤○
(18分02秒、ライガーボムからエビ固め)
序盤は沼尾を捕まえた飛鳥組ペース。 パートナー・セコンド・レフェリーのブラインドと、あらゆる手段で有利な展開を作っては山田につながせず、試合を優位に進めていきます。 中盤、やられっぱなしだった沼尾が相手の連携の乱れでチャンスを得るや、椅子を振り回しての大立ち回りで飛鳥組を圧倒! 飛鳥にスイングDDT、シュガーに風車固めと攻めたて、変わった山田も得意技を連発。 しかし流れを断ち切った飛鳥組が分断に成功すると、山田をロープに張りつけにするや、その目の前でシュガーが沼尾にライガーボム! 2発目まで返すも、3発目で轟沈。その間、飛鳥は憎々しげに山田を挑発。
観客の感情を煽った上で、クレバーに勝つ。悪いモンの完勝。
メインイベント シングルマッチ60分1本勝負 プレミアムリーグ優勝決定戦

○里村明衣子
vs
植松寿絵×
(19分26秒、デスバレーボムから片エビ固め)
入場時、植松涙目。このリーグ戦に賭ける想いは誰よりも強いはず。 序盤の静かな攻防を経て中盤。植松がナックルでダウンを奪えば、里村は腕を殺し、足を殺し、植松の心をジワジワと折りにいく。 植松、初公開の雪崩式フランケンを仕掛けるも、里村は落下を力で阻止し、そのままコーナーで足首を極める。 里村、オーバーヘッドを仕掛けるも、植松は蹴り足をキャッチ、強烈な逆片エビに切り返す。 勝負を分けたのは植松のビクトリースター狙いを切り返した里村の雪崩式パワーボム。 植松、最後までデスバレーを阻止し続けるも、ナックルとエルボースマッシュが飛び交う中、 里村がついにデスバレーを決め、1発でフィニッシュ。 里村、完勝。 100万円とウィナーズガウン獲得。

今風のプロレスではありませんでした。 だからといって新しいプロレスだとも言いません。 言うなれば里村と植松の世界。 息詰まったか、息苦しかったかは、思い入れの度合いによって分かれるところでしょう。 “1・2・オー”に背を向けた5人の戦いの総決算。 個人的にはプロレスって何だろう?と改めて考えさせられた試合でした。